風のある暮らし

東京から見知らぬ田舎へ。更年期の母ひとり、思春期の子ひとり(中学男子)の暮らし。

一汁一菜で子供はすくすく育ち大人も健康に。早々に挫折した理由

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東京にいたころ、我が家は一汁一菜生活をやってみたことがあります。シンプルな食生活を目指していたので(そのころは手抜き優先とも言う)、一汁一菜は私にとって理想のスタイルだったのです。

 

続けるかどうかは別として、とりあえず期間限定で子供の反応も見つつ、お試しでやってみようというスタンスでした。

 

結果として、我が家で続けていくのは厳しいと判断し、1ヵ月もたたずにうち切ることに。

 

一汁一菜との出会い 

一汁一菜はいろんな人が推奨していますが、有名どころでは土井善晴さんや若杉ばあちゃんでしょうか。

 

料理研究家としての土井さんの考えと、陰陽を軸とした食養生活を薦める若杉ばあちゃんの考えは、同じ一汁一菜でもまた全然違うものという印象です。これは人それぞれの好みだと思います。

 

私は選んだのは若杉ばあちゃんスタイル。好みというより、友達から若杉ばあちゃんの食養を通じた子育て法を聞いて興味を持ったからです。

 

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食べ物には陰と陽があって、子供の気質にも陰と陽がある。家でゲームや勉強ばかりして体を動かしてない子は陰にかたよっているので、砂糖や生野菜、果物を控える。いつも騒がしくて、じっとしていられない子は陽にかたよっているので、動物性食品を控える。

 

そもそも子供はもともと陽性だから極陽性の肉や卵、魚類を食べるとバランスを欠いて、落ち着かなかったり切れやすくなったりするから、動物性たんぱく質を控えること。といっても大豆も体を冷やすからほどほどに。

 

陰陽のバランスを保つと、子供は明るく元気で賢い子に育って、親はひとつも手がかからないから、子育てが楽しくおもしろい。

 

若干ん~?な部分もありましたが、へ~!でした。マクロビに陰陽があるのはなんとなく知ってはいましたが、体を冷やす食べ物と温める食べ物があるというくらいの知識レベル。

 

今まで知らなかった食養という分野に興味津々。どんなものかできる範囲で実際にやってみることに。

 

一汁一菜、子供もクリア

若杉ばあちゃんのお奨めの一汁一菜は、土鍋で炊いたごはん、味噌汁、野菜のおかず。これで十分だそう。近海の魚、川魚ならたまにOK。

 

土鍋はないので炊飯器で。野菜のみというのは少しハードルが高いので、せめて大豆くらいは摂ることに。

 

動物性たんぱく質を摂らないことはかなり引っ掛かるけど、それは給食を食べてるからしばらく様子見で。私も会社のお昼に摂れるし。それにうちの子供は体温が高いし、体を冷やすという大豆を摂っても大丈夫だろうとかなり適当なスタートを切りました。

 

くるま麩の唐揚げや、高野豆腐の磯辺焼きなど、子供が喜びそうなレシピをチョイス。実際、喜んでいました。「おいしい!僕これ好き!また作って!」と、反応は上々。

 

鳥の唐揚げは油が跳ねるし後片付けも大変だから、特別な日以外は家ではやらないけど、くるま麩ならそんな労力も必要なく気軽に調理できます。

 

子供は朝食に必ず味噌汁を飲みたい派なので、1日2回味噌汁を飲むことになります。朝と同じ具だと子供も「え~」と微妙な反応になるし、野菜のおかずである一菜は、うちは大豆料理になったりするので、夜は野菜がたっぷり入った味噌汁に。

 

滑り出しはなかなか好調でした。

 

一汁一菜、意外と面倒

かげりが見えてきたのは2週間くらいたったころでしょうか。

 

そのうちに子供が「僕、味噌汁は朝だけがいいな」と言い出すように。やっぱり?私も正直、1日2回も違う具で味噌汁作るのって面倒というか具材に悩むように。

 

そして具材を変えても味は味噌汁です。一汁一菜は三食毎日食べたとしても飽きないとも言いますが、私達親子は早々に飽き始めていました。

 

くるま麩や高野豆腐といった大豆製品は、調理法によってはお肉っぽい仕上がりになりますが、味はやっぱり別物だし、「まるでお肉!」とはなりません。(私の料理スキルの問題もありますが。)

 

子供も「これはこれでおいしいから好きだけど、お肉も食べたい」と言い出しました。やっぱり?私も正直、そろそろ秋刀魚がおいしい時期だなって思ってたよ。たまにはお肉も食べたいし。

 

そして、何より。陰とか陽とかいちいち気にしないといけないのがもう無理。食材を買うのにいちいち陰陽表のチェックするのがストレス。あぁ一番肝心要なとこなのに・・・私が思い描いていたシンプルな食生活とはちょっと違う・・・

 

旬の食材を使いましょうっていうのは分かるんですが、さらに陰と陽のバランスを考えてできるだけ「中庸」のものを食事の中心にという食養の考えが、最後まで私にはしっくりこなかったのです。

 

食養的には生野菜や果物は陰の食べ物として体を冷やすのでよくないともありましたが、私はそうでもないと思うんですよね。

 

子供はおやつ代わりに生の人参をポリポリ食べたり、大根の輪切りを「大根せんべい」といってバリバリ食べたり。生野菜がすごく好きだけれど、それで体が冷えている印象もない。私もある程度の生野菜は体自体が欲しているように感じます。

 

納得できないこと、継続自体難しいことがたくさん出てきてしまったので、日常的に続けることはすっぱりやめることに。

 

一汁一菜に思うこと

食材は別として、この スタイル自体はとてもいいことだと思います。得るものもたくさんあったので、若杉ばあちゃんの一汁一菜を実践してみてよかったと思います。

 

土井さんの提案する一汁一菜は、陰陽は関係なく、確かお肉とかお魚とか卵も取り入れてOKだったと思います。それでもやっぱりうちは継続し続けるのは無理だったと思いますが。

 

暴飲暴食したキャンプの後のデトックスとして2,3日限定的に取り入れるのが我が家流です。

aokamizu.hatenablog.com

 

実践するかは別として、一汁一菜で子供はすくすく育つんだなと知っていることは、心の余裕につながりますし、あれこれたくさん品数を作ろうと無理に頑張る必要もなくなります。

 

娯楽としての食事という意味では、何品もあるのもいいかもしれませんが、毎日の健康を支える食事という意味では、シンプルな食生活でいいのだと思います。

 

シンプルと手抜きは紙一重ですが・・・

 

改めて実感したことは、

  • 食に対しては常にフラットな気持ちでいること。
  • 万人に合う食生活はないので情報に惑わされない。
  • 家族のために健康な食生活にしないと、と過度に頑張らない。
  • できるだけ健康的に食べたいものを食べる。

これからも自分の軸をしっかり持って、楽しくシンプルな食生活を目指していきたいです。